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平成26年度卒業式  佐々木学長による式辞2015年3月11日

卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。また、ご家族の皆様にも心よりお祝いを申し上げます。また、お忙しい所ご臨席頂きましたご来賓の皆様に厚く御礼申し上げます。

皆さんはこれから看護師としてあるいは保健師として社会に一歩を踏み出すこととなります。是非、社会人としての強い自覚を持って活躍して頂きたいと思います。

本日311日は東日本大震災が発生してちょうど4年目に当たります。改めてお亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表します。

 この大震災をきっかけに私たち日本人は改めて人と人とのつながり、そして出会いの重要性、大切さを再確認したと言えるのではないでしょうか。

 ここで皆さんに人と人との出会いの大切さを少しお話したいと思います。人との出会いの大切さを示すことばとして、「一期一会」がよく使われていますが、ご存知でしょうか。一般的には「今日初めて出会った人には二度と会うことがないかもしれないのでその出会いを大切にすること」という意味で捉えている方が多いのではないでしょうか。それは間違いではありません。しかし本来の意味はややニュアンスが異なっているのです。

 「一期一会」を世間に広めたのは、幕末の譜代大名、近江彦根藩主であった井伊直弼です。本日、来賓としてご臨席していただいております吉田理事長の彦根中央病院はその地にあります。井伊 直弼は江戸幕府の大老でもあり、有名な茶人でもありました。

 彼は「初めて会う人だけでなく、家族や友人、職場の人たちといった毎日会う人や、度々会う人にも今日が最期という気持ちで、誠心誠意接することが大切であり、出会えたことに感謝しなさい」と述べているのです。

 日常生活で当たり前のように接している人に感謝することは非常に難しいことです。しかし、自分の生活や人生は家族や友人、職場の人々に支えられていることは紛れもない真実なのです。

 私達医療に携わる者にとっては患者さんにも同様に大切な存在なのです。仕事に慣れてきますと患者さんと接することが当たり前のことであり、最初の頃の新鮮な気持ちは失われがちとなります。しかし、忘れてはならないことは、教科書や先生方から教えていただいた学生時代とは違って、これから臨床現場で働くあなたたち看護師や保健師は患者さんと接し、触れ合う中で勉強させて頂き、成長させて頂くのです。

 皆さん、どうぞ患者さんとの出会いを大切にして下さい。そして患者さんと共に成長できる立派な看護師、保健師になられることを心より願っております。

 以上をもちまして、私の式辞とさせて頂きます。

 本日は誠におめでとうございます。

 

                                                                                                       平成27311

                                                                     藍野大学短期大学部 学長 佐々木 惠雲

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